重要なお知らせ

乳腺外科

お知らせ

概要

日本乳癌学会専門医の資格を持つ医師が、しこり・痛み・変形・左右差などといった乳房の症状をお持ちの患者さんの各種検査に対応させていただきます。万が一、悪性腫瘍(乳がん)であった場合、手術および薬物治療を提供させていただきます。
これまで10年以上にわたり東京都築地にあります国立がん研究センター中央病院で乳がんの手術治療・研究等に携わってきました。その経験を活かして、根治を目指した丁寧な手術を心がけております。
手術やお薬の治療が必要な場合、それぞれのメリット・デメリットについて分かりやすく・丁寧に・平易な言葉での説明を心がけております。また、手術後の美容的な仕上がり・見た目にも配慮するために、より傷を小さくする手法・乳頭乳輪温存を含めた乳房再建術などもご提案させていただくことができます。
乳がんのタイプによってですが、手術後にお薬の治療が長期にわたって必要になることも少なくありません。お薬の副作用対策は昔より格段に良くなっていますが、それでもからだへの負担・精神的なつらさなど日常生活や仕事に影響することがあります。当院は、様々な副作用に対応するために、一般内科・腫瘍内科・婦人科・精神科など各診療科にご相談いただくことが可能であり、患者さんにより安心して治療を受けていただけるかと思います。
また、遺伝が疑われる乳がんに対するご質問にも対応させていただきます。遺伝学的な検査が必要な場合、ご相談いただくことが可能です。

概要

主な対象疾患

  • 乳がん全般(非浸潤性乳癌、浸潤性乳癌、Paget病など)
  • 乳腺腫瘍全般(線維腺腫、乳管内乳頭腫、葉状腫瘍など)
  • 乳腺症
  • 乳腺炎
  • 遺伝性腫瘍の疑い

当院で行える検査

 当院では、乳腺外科における各種検査を行っており、患者様のニーズに応じた適切な検査を提供しています。 マンモグラフィや超音波検査、MRI検査など、最新の技術を用いた検査を実施し、早期発見と正確な診断を目指しています。 検査はすべて専門の医師が行い、結果についても丁寧に説明いたしますので、安心して受診してください。マンモグラフィと超音波検査の違いについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
>乳房の画像検査~マンモグラフィと超音波検査について~

マンモグラフィ

マンモグラフィは、乳がん検診のための重要な検査です。 乳房を挟んでX線を撮影することで、乳腺内の異常を早期に発見することができます。 特に、40歳以上の女性には定期的な検査が推奨されています。 マンモグラフィは、乳がんの早期発見に非常に効果的であり、がんの発見率を高めるために重要な役割を果たします。 検査は痛みを伴うことがありますが、短時間で終了します。

マンモグラフィ
マンモグラフィ

トモシンセシス

トモシンセシスは、3Dマンモグラフィとも呼ばれ、従来のマンモグラフィよりも高精度な検査方法です。 乳房を薄いスライス状に撮影することで、重なり合った組織を分離して見ることができ、より正確な診断が可能になります。 この技術は、特に乳腺が密な女性において、がんの見逃しを減少させる効果があります。 トモシンセシスは、通常のマンモグラフィと同様に、痛みを伴うことがありますが、検査の精度が向上するため、非常に有用です。

超音波検査(エコー検査)

超音波検査は、乳腺の状態を確認するための非侵襲的な検査方法です。 音波を利用して乳腺の内部を画像化し、腫瘤や嚢胞の有無を確認します。 特に、マンモグラフィで異常が見つかった場合や、若年層の女性においては、超音波検査が有効です。 痛みがなく、体に優しい検査であるため、安心して受けることができます。 また、妊娠中の女性にも適用可能です。

超音波検査(エコー検査)
超音波検査(エコー検査)

MRI検査

MRI検査は、磁気を利用して体内の詳細な画像を取得する方法です。乳腺の異常をより詳細に評価するために使用され、特に高リスク群の女性や、他の検査で異常が見つかった場合に行われます。検査では造影剤を使用するため、腎臓疾患・喘息・造影剤アレルギーのある方はお申し付けください。また、ペースメーカーなどの金属が入っている方もお申し付けください。

CT検査・PET検査

CT検査は、X線を用いて体の断面画像を取得する方法で、乳腺の異常を評価するために使用されることがあります。 PET検査は、がん細胞の代謝を評価するための検査で、乳がんの転移の有無を確認する際に役立ちます。 これらの検査は、通常の乳腺検査では判断が難しい場合に行われますが、放射線被曝があるため、必要に応じて実施されます。

CT検査・PET検査

組織検査

組織検査とは、乳房内にあるしこり・石灰化の一部を採取し、顕微鏡で調べる検査です。『病理組織学的検査』とも呼ばれます。超音波装置やマンモグラフィ装置などで腫瘤や石灰化の位置を確認しながら、針を刺して組織を採取します。局所麻酔をしながら検査を行います。わきのリンパ節が腫れている場合も、一部を採取して調べることが可能です。

当院では、トモシンセシスガイド下組織生検が可能です。
詳しくはこちら

組織検査

当院で行える手術・治療

乳房全切除術

乳房全切除術は、乳がんの治療において最も一般的な手術の一つです。 この手術では、がんが発生した乳房全体を切除します。 手術の目的は、がん細胞を完全に取り除くことで、再発のリスクを減少させることです。 手術後は、乳房の再建を考えることも可能です。 手術の適応は、がんの進行度や患者の健康状態によって異なりますが、医師と十分に相談することが重要です。

乳房部分切除術

乳房部分切除術は、乳がんの治療において、がんが発生した部分のみを切除する手術です。 この手術は、乳房全体を切除することに比べて、乳房の形を保つことができるため、患者にとって心理的な負担が少ないという利点があります。 手術後には、放射線治療が必要になることが多いですが、個々の状況に応じて最適な治療法を選択することが大切です。

乳腺腫瘍摘出術

乳腺腫瘍摘出術は、良性腫瘍を取り除くための手術です。 この手術では、腫瘍の大きさや位置に応じて、周囲の正常な組織も一緒に切除することがあります。

皮膚温存乳房全切除術

皮膚温存乳房全切除術は、乳房の皮膚をできるだけ残しながら、乳房全体を切除する手術です。 この手術の利点は、手術後の乳房再建が容易になることです。 皮膚を温存することで、再建手術の際に自然な形を保つことができ、患者の心理的な負担を軽減します。 手術の適応は、がんの進行度や患者の希望によって異なります。

乳頭乳輪温存乳房全切除術

乳頭乳輪温存乳房全切除術は、乳房全体を切除しながら、乳房の皮膚、乳頭と乳輪を残す手術です。 この手術は、乳房の外観をできるだけ保つことができるため、患者にとって大きなメリットがあります。 手術後の再建もスムーズに行えるため、心理的な負担が軽減されます。 ただし、手術の適応は厳密に判断されるため、医師との相談が不可欠です。

わきのセンチネルリンパ節生検

センチネルリンパ節生検は、乳がんの転移の有無を確認するための手術です。 乳房からリンパ液が流れる最初のリンパ節を特定し、そのリンパ節を切除して検査します。 この手術により、わきのリンパ節に転移しているかどうかを判断することができます。

わきのリンパ節郭清

わきのリンパ節郭清は、乳がんが転移した場合に行われる手術です。 センチネルリンパ節生検で転移が確認された場合、周囲のリンパ節を切除します。 この手術は、がんの進行を抑えるために重要ですが、手術後のリンパ浮腫のリスクがあるため、注意が必要です。 術後のケアやリハビリも重要な要素となります。

乳房再建術

乳房再建術は、乳房を切除した後に行う手術で、患者の心理的な負担を軽減するために重要です。当院では形成外科と合同で行います。
『乳がん手術における同時乳房再建』が当院で実施可能となりました。
詳しくはこちら

放射線治療

放射線治療は、乳がんの治療において重要な役割を果たします。 手術後に残ったがん細胞を攻撃するために行われることが多く、再発のリスクを減少させる効果があります。当院では放射線治療科で行います。

乳がんの放射線治療 放射線治療科

診療実績

手術件数

2024年度

36件

主な手術

2024年度

乳腺悪性腫瘍手術23
乳腺腫瘍摘出術6
リンパ節摘出術3

受診の流れ

当科では患者さんへの丁寧な診療と説明を心がけております。皆様をなるべくお待たせしないよう『予約制』とさせていただいておりますが、当日予約なしの受診も可能ですのでお気兼ねなくご受診ください。初診当日に、マンモグラフィ・超音波検査などの画像検査までお受けいただくことができますが、混雑次第では当日の検査が難しい場合がございます。ご不便をおかけして申し訳ございません。

事前予約をご希望の方

※予約を希望される場合は、当院へお電話ください。(TEL047-345-1115)

予約の方の診療時間は下記の通りです。

◆月曜日:午前9:00~12:00、午後14:00~16:30
◆水曜日:午前9:00~12:00、午後14:00~16:30
◆金曜日:午前9:00~12:00
◆土曜日:午前9:00~11:30

 

当日受付をご希望の方

当日予約なし受診を希望される方は、担当医表に記載の受付時間内にご来院ください。来院前に一度ご連絡いただけますと幸いです。なお、予約済みの方が優先となりますため、多少お待ちいただく可能性があります。

診察室のご案内

乳腺外科は新松戸高精度放射線治療センター3階診察室で行っております。ご来院の際はセンター1階受付へお声がけください。

フロアマップ

研究について

詳細はこちら

休診代診

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9/20
(土)
午前 休診 吉川 卓宏

担当医表

夜間・休日診療のご案内

乳腺外科

<受付時間>

【午前】月・火・水・金 9:00~12:00 土9:00~11:00
【午後】月・水 12:00~15:30

受診の際は事前予約が可能です。受診をご希望の方は、こちらをご覧ください。

※事前に予約済みの方は、予約時間に合わせてご来院ください。

※水曜日午前は、多少混雑が予想されます。当日予約なしでご受診された場合、午後の診察にまわさせていただく可能性があります。

急遽、担当医が変わる場合がございますのでご了承ください。

女性医師

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午前

椎野 翔

吉川 卓宏

椎野 翔

椎野 翔

吉川 卓宏

午後

椎野 翔

吉川 卓宏

担当医表(PDF版のダウンロード)

所属医師

乳腺外科医長
椎野 翔 (しいの しょう)

乳腺外科

専門・得意分野 乳癌、乳腺疾患全般、遺伝性腫瘍
略歴 2007年 慶應義塾大学医学部卒
2007-2009年 太田綜合病院附属太田西ノ内病院 初期研修
2009-2012年 佐野厚生総合病院 外科研修・病理研修
2012-2019年 国立がん研究センター中央病院 乳腺外科
2019-2020年 University of Nottingham 留学
2020年-2024年 国立がん研究センター中央病院 乳腺外科
2024年 新松戸中央総合病院入職
 
2018年度 日本学術振興会 若手研究者海外挑戦プログラム
2019年度 上原記念生命科学財団海外留学助成リサーチフェロー
第28回 日本乳癌学会研究奨励賞受賞
資格・所属学会 日本外科学会専門医/指導医
日本乳癌学会認定医/専門医/指導医
日本遺伝性腫瘍学会遺伝性腫瘍専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本乳がん検診精度管理中央機構
検診マンモグラフィ読影認定医師/
乳がん検診超音波検査実施・判定医師
医学博士
緩和ケア研修会修了

日本外科学会
日本乳癌学会
日本癌治療学会
日本癌学会
日本遺伝性腫瘍学会
日本人類遺伝学会
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
日本乳腺人工知能研究会 世話人

吉川 卓宏 (よしかわ たかひろ)

乳腺外科

資格・所属学会 日本外科学会専門医
検診マンモグラフィ読影認定医師/
乳がん検診超音波検査実施・判定医師

診療科案内