重要なお知らせ

ルテチウム-177(ルタテラ)

2024年1月より神経内分泌腫瘍に対するルタテラ治療を開始しました。これまでの手術、化学療法に加え、治療の選択肢が広がります。

ルタテラはソマトスタチンの類似物質とルテチウム-177を結合させたものが、ソマトスタチン受容体を持つがん細胞にだけ集まる性質を利用した治療方法です。ルテチウム-177から放出される放射線でがん細胞を直接攻撃します。ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍の治療に用いられます。

※妊婦または妊娠している可能性のある方はルタテラによる治療を受けることができません。
※腎機能障害のある方や授乳中の方は治療前に申し出てください。

ルタテラによる治療は、事前の検査(オクトレオスキャン等)で腫瘍がソマトスタチン受容体陽性であることが確認された神経内分泌腫瘍の患者さんが適応です。
※検査が必要な患者さんは他の医療機関へ紹介いたします。

【オクトレオスキャン検査】

治療方法

8週間ごとに1回、点滴注射で投与します。最大4回の点滴を受けたら、ルタテラによる治療は終了です。
ルタテラの投与後は、しばらく体外に放射線物質が放出されるため、治療後1~2日の入院が必要です。

ルタテラ投与後の副作用

骨髄抑制(貧血・好中球減少・汎血球減少・血小板減少・葉血球減少・リンパ球減少)が一時的に起こることがあります。
悪心(むかむかする)、食欲減退、疲労などの症状がみられることもあります。

医療機関の先生方へ

ルタテラの治療を検討されている神経内分泌腫瘍の患者さんがいらっしゃいましたら放射線治療科へご紹介ください。
オクトレオスキャンが必要な場合は当院より他の医療機関への検査依頼も可能ですのでご相談ください。