重要なお知らせ

大腸肛門外科

当院は日本大腸肛門病認定施設です。当科においては主に大腸・肛門の病気の診断と治療を行っています。手術は大腸がんなどの大腸疾患のみならず内痔核、外痔核、痔瘻、直腸脱、裂肛などの肛門疾患に対しても行っています。大腸がん手術では、積極的に腹腔鏡手術を施行し、直腸がんに対してロボット手術(ダビンチ手術)を導入しています。当院は日本内視鏡学会技術認定医(松尾院長、大城医師)を擁し、安全で質の高い腹腔鏡手術を提供しています。
肛門疾患手術は兒玉医院と提携し、同院小田晃弘医師と行っています.内痔核に対しては「切らない痔の手術」= ジオン注による痔核硬化療法(ALTA療法)を行う事も可能です。その他、絞扼性イレウス、大腸穿孔、急性虫垂炎などの緊急手術症例にも迅速に対応しています。

対象とする病気

  • 大腸がん
  • 大腸穿孔
  • 腸閉塞
  • 虫垂炎
  • 肛門疾患 など

大腸がんの治療

大腸がんの治療には、内視鏡治療、手術治療、抗癌剤治療、放射線治療があります。内視鏡検査、CT検査、MRI検査を行い、がんの進行度(ステージ)を把握します。進行度に応じて治療法を選択します。
がんを完全に治す(根治)ための治療の原則はがんを完全に切除することです。早期がんでは内視鏡切除、進行癌では外科切除を行います。
進行がんはリンパ節転移を伴う可能性が高いため(20%〜40%)、大腸がんの病巣切除に加え、領域リンパ節を丁寧に切除することが重要です。領域リンパ節は腸管傍リンパ節、中間リンパ節、主リンパ節の3群分類されますが、3群すべての領域リンパ節を切除し、微小ながん転移を根治させます。下部直腸癌では側方領域のリンパ節郭清を行います。

図1 リンパ節郭清の一例(上行結腸がん)

図1 リンパ節郭清の一例(上行結腸がん)

転移の可能性のあるリンパ節(領域リンパ節)を完全に切除します。

腹腔鏡手術、ロボット手術(ダビンチ手術)

当科では積極的に腹腔鏡手術、ロボット手術(ダビンチ手術)を行っています。開腹手術と比較し、傷が小さい、出血量が少ない、術後の痛みが少ない、体力の回復が早いというメリットがあります。
ロボット手術(ダビンチ手術)は腹腔鏡手術を発展させた手術機器です。患者さんのお腹に小さな穴をあけ、専用の手術器具と内視鏡を患者さんのお腹に挿入し、医師が操作ボックスの中から手術を行います。人の目で見るよりも拡大した視野で、より精密な操作が行えます。大腸がんの切除では、がんを根治させるためがん病巣とリンパ節を十分に切除する必要がありますが、排便、排尿、性機能を温存するために自律神経を残す必要があります。ロボット手術はより低侵襲で機能温存に優れた手術が可能となります。
当院では内視鏡外科技術認定医、ロボット外科専門医が手術を担当します。

図2 ロボット手術(ダビンチ手術)

肛門温存手術

直腸は肛門から約20cmまでの大腸のことで、排泄に関わる大切な臓器です。直腸は骨盤に囲まれた狭い場所にあり、男性では膀胱と前立腺、女性では子宮に接しています。直腸の周辺には自律神経が集まっており、排便だけではなく、排尿、性機能を司っています。
これまでは直腸がん治療のために、排泄機能や性機能を失ってしまうことは仕方のないことと考えられてきました(図4)。
しかし、がんの進展を正確に把握し、適切な術式を選択することで、排泄や性機能を保ったまま、がんの根治的な切除が可能になりました。ISR手術は究極の肛門温存手術と言われ、肛門括約筋を温存し、肛門近くに存在するがんを切除する画期的な術式です(図5)。全ての直腸がん患者さんに適応できるわけではありませんが、早期がんの患者さん、腫瘍がT2までの患者さんでは、肛門温存が可能となります。また、進行癌でも化学療法との組み合わせで温存が可能になる場合もあります。十分な診療経験をもつ専門医が対応致します。他院で人工肛門を勧められた患者さまも肛門温存が可能になる場合もございますのでご相談下さい。

図3 直腸切断術

図3 直腸切断術

がんを取り除くために、直腸全体と肛門を切除します。永久的な人工肛門が必要になります。

図4 内肛門括約筋切除術(ISR)

図4 内肛門括約筋切除術(ISR)

直腸の切除を最小限に留め、肛門を温存します。

進行したがん、再発がんに対する手術

大腸がんでは、残念ながら進行した状態でがんが見つかることがあります。周囲臓器(胃、十二指腸、少腸、膀胱、子宮、前立腺など)にがんが浸潤している場合や、転移(肝転移、肺転移、播種など)を認める場合です。また、大腸がん切除後に数ヶ月、数年経ってから再発がみつかることがあります。
周囲臓器浸潤を伴うがんや、遠隔転移、再発がんの治療は手術や化学療法、放射線治療など、様々な選択肢があります。根治を目指せるのは手術治療なので、手術が可能かどうかの判断は非常に大切です。当院では肝臓外科、肺外科、化学療法専門医師と連携し、進行癌、再発がんに対しても集学的治療を導入し、積極的に切除を行います。

休診代診

現在、予定されている休診はありません。

担当医表(PDF版のダウンロード)

所属医師

消化器外科医長
大城 泰平

大腸肛門外科

大腸は排泄を担う大切な臓器です。特に、肛門から約20cmの範囲は直腸といい、膀胱、尿管、子宮、前立腺に近接しています。排便だけではなく、排尿や性機能にも関わる非常に繊細な部位です。患者さんの多くが人工肛門のことを心配し受診されます。当科では神経温存、機能温存術式に取り組み、従来は肛門温存が不可能とされた下部直腸癌に対し、究極の肛門温存手術と言われる括約筋間切除(ISR)を行うことができます。大腸癌は治療ガイドラインに基づいて行いますが、個々の患者さんの病態に応じて最善の治療方法を提案の上、丁寧な治療を実施致します。疾病によっては残念ながら排泄、排尿、性機能を失ってしまうこともあります。しかし、術前化学療法などの集学的治療や、ロボット支援下手術(ダビンチ手術)など最新の技術を用いて、可能な限り機能温存に努めております。また、転移を伴うステージIV、あるいは、再発癌に対しても積極的に外科治療を行い、癌の根治を目指します。また、癌だけではなく、腸閉塞や腸穿孔など、緊急に治療を要する疾患に対しても早急に対応致します。 診療にあたり、わかりやすい説明と患者さまのサポートを心がけております。手術後の患者さんが早期に社会復帰できるよう、専門スタッフと連携し、より良い医療の提供を行います。

専門・得意分野 消化器外科 大腸外科 腫瘍外科 腹腔鏡下手術 ロボット外科手術
資格・所属学会 日本外科学会外科専門医・指導医
日本消化器外科学会消化器外科専門医・指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医
ダビンチ手術術者有資格者

非常勤医
小田 晃弘

外科(消化器病センター)、大腸肛門外科

毎週木曜日、手術室にてご勤務されている兒玉医院の小田先生です。先生は消化器疾患を中心にご活躍されている消化器外科専門医です。兒玉医院で見つかった手術の必要な患者さんは当院にご紹介いただき、小田先生立会いのもとで手術をおこないます。
患者さんにとっては紹介元の先生が手術にも参加してくださることで安心感のある医療を受けることができます。その後の投薬などの通院はこれまでかかりつけだった兒玉医院でおこない、節目のCT、MRI検査などは当院で行うことができます。またそれ以外でも入院加療の必要な患者さんは当院にご紹介いただいており、連携して医療をおこなっています。

当院では地域の先生方と協力しながら、病診連携の密度を高めて、地域の皆様にに安心できる質の高い医療を提供しております。

医療法人社団東雲会 兒玉医院

専門・得意分野 消化管外科(大腸腹腔鏡手術)、肛門外科
資格・所属学会 臨床肛門病技能認定医
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 専門医・消化器がん外科治療認定医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本大腸肛門病学会 認定専門医
日本プライマリケア連合学会 指導医・認定医
日本がん治療 認定医
インフェクションコントロールドクター

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